近所の千円カットで髪が切れるようになるまでの長い道のり
昨日、面談の前にケンの髪を近所の1000円カットのお店でカットしてもらってきました。
10分ほどでカットしてくれるし、1080円ですむし、自分でカットしないことに決めている私(不器用なので)にはありがたいお店です。
しかしここに至るには長い道のりがありました。持病で通院・入院が多いので医者を怖がる為か、感覚過敏の為かケンは美容院や理髪店に連れて行き始めた2歳の頃から散髪が大の苦手でした。
初めて美容院に連れて行った時にはまだましで、私が一緒にイスに座って抱っこしていると、何とか散髪してもらうことができました。しかし次にそのお店に行くとあまりにも泣き叫び、「うちでは無理」と言われました。このお店も、最初から1000円カットのお店ではもちろんなく、「お子様大歓迎!」と書かれたお店でした。
その後、「小さなお子様大歓迎!キッズルーム完備!」というようなお店を何軒かあたったものの、どこでも大泣きで断念。仕方なく自分で切ったものの、やはり不器用で失敗し、ますます美容院で切ってもらうニーズが生じてしまいました。この時は入院や手術も控えていて、どうせならもう自分で丸刈りにしようと思い、家庭用バリカンなどを店で探していました。でも、失敗して虎刈りにでもしたら伸びてごまかせるまでに時間もかかる、帽子などはかぶらない子供だし…と勇気が出ず。
その時に思いついたのが、当時入院したり通院したりしていた病院の地下にある理髪店でした。ちょうど他のお客がいない時に行き、事情を話し、丸刈りにしていただけないかと相談。あっさりOKをいただき、丸坊主にしてもらいました。
ただ、病院の地下には美容院も理髪店もありましたが、お値段はどちらも安くはなく、1000円ショップなら4回は行けるお値段。でも背に腹は代えられない、と数年はここに通っていました。
その後、美容院とは髪を切るだけの場所で、点滴も採血も注射もしない、と子供が納得できた頃に、「お子様大歓迎!」のお店に再チャレンジし、無事カットしてもらうことができました。
そして去年から、近所の1000円ショップでも問題なく散髪できるように。シャンプーとかブローなどは求めていないし、さらにハードルも高そうなので、カットだけのお店で十分です。昨日は、店員さんとおしゃべりするほどの余裕を見せていました。
「今何年生?」
「1年生」
「今日学校で何したの?」
「勉強」
「何習った?」
「…忘れた」
というような、店員さんも話の流れに苦労してそうな会話でしたが、実はそれができたのは初めてだったのでびっくり。こうやってできることが少しずつ増えていくことは大きな喜びになります。