ASD長男、小学校に 七転び八起きブログ

3歳で軽度ASDと診断されたものの、外では頑張れてしまう特性の為に就学相談では通常級判定が出された長男6歳。知覚過敏、睡眠障害はかなりあります。

放課後デイサービスでショックだったこと、納得できたこと

 金曜日、療育型の放課後デイサービスの夏休みプログラムの初日でした。

 ケンはぎりぎりまで行かないとぐずっていましたが、ここで本人が主張する行きたくない理由が「初めてだから行きたくない」というものだったので、ここで私の方が折れる前例を作りたくないと考え、とにかく説得して出発。

 実際に行ってみてわかったことは、先生方はケンの状態をみんなで共有して、長い目で見て以前のように楽しんでここのデイサービスに通えるようにしようと努力してくださっていること。そしてケンの、初めてのことが苦手という特性がなんだか強まっていることでした。

 みんながいる教室に入れず、廊下でしくしくと泣くケン。他のお子さんたちが皆、それぞれの活動をこなしている中で、私の服をつかんで離さないケン。しまいにはパニックに近い状態になり、私につかみかかろうとするケン。3月までは楽しく通っていた施設なのに、メンバーが変わったというだけでここまで拒否反応が出るものか、初めてのプログラムに対してここまで不安が強いものなのか、なんだかショックでした。3年前に初めてこの施設に通い始めた頃とあまりにも何も変わっていない。学校であんなに頑張れていることに大きな成長を感じていたのに。

 

 様子を見て、先生がケンを無人の部屋に呼んでじっくり話を聞き、また私のところにも先生二人が来てくれて、「こういう状態ですがこれこれの選択肢があります」と提案してくれました。

①初日なので、頑張って来ることができたことをほめ、あまり強要してさらに嫌な気持ちになる前に今日は帰宅する。

②最初は強引でも誘ってみて、楽しいと思えるところまで持って行ってみる。

③私が最後まで付き添う。

 

 ①だと、ケンには挫折という形で受け止められる可能性があり、そうなると「一生行かない」となりかねないこと、②でも次回はもういやとなるリスクが高いこと、ということで③に。

 

 ほとんどが知らない子供たちの為、私が付き添っていてもなかなか活動に参加できず、最初の20分は部屋の片隅で親子でオセロをやっていました。学校で頑張れていたから成長を感じていたけど、初めてのことが苦手という特性は全く何も変わっていないことを痛感しました。こんな状態の子がよくまあ、担任の先生に「学校では何も問題はないです」と言われるくらい、学校では頑張れているものだ、と逆にそちらに驚きを感じるほど。

 

 心理の先生に学校での様子を聞かれ、「学校では、おそらく頑張りすぎなくらいに頑張ってるようです。先生の指示にもすごく迅速に従って言われたことを全力でこなしてる感じで、参観の時も『準備が一番早かったのはケン君~』と褒められたりしていました。ただ、その分家に帰ってきて荒れる、ということを考えると、相当無理してるんだろうなとは思います」と答えました。

「そうですね、おそらくは常に全力で頑張ってて、ほどほどに手を抜くとか、力を入れなくていいところでは力を入れないとか、そういう余裕がまだないんでしょうね。だから常に全力で必死で、全力疾走を続けてる状態なんだと思います。だからこそ疲れ切ってしまう」と言われましたが、参観で見た様子がまさにそんな感じだったので納得。

「困り感は学校にはおそらく伝わりにくいと思います。懇談でも、学校では何の問題もない、と言われました」と話すと、

「でもそれは、先生にとっては、ということですよね」と。なるほど。ケンにとっては問題が無いわけでは当然ないわけです。

 ケンが学校という集団でやって行く為にはただでさえ、相当の頑張りを必要とするのに、さらに必要以上に頑張ってしまっている部分もある。力の抜き方、手の抜き方もわからない、そんな余裕がない。過剰適応も考えられる、という話でした。それは家に帰ってきたらどっと崩れるはずだ…

 

 2時間半のプログラムのうち、まともに参加できたのは最後の1時間半程度でしたが、ケンの現状の理解という点では頑張って行けてよかったと思えます。来週はどうなることやら。

 

 

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