「笑顔の絆を胸に 光のほうへ進んでいく」
明日に迫った運動会、今朝起きてからのケンは「明日が怖い」とは言ったものの、今日のリハーサルについては何も言わず、ほとんど登校渋りもなく、下足室でのいつもの行動だけはきちんとして、登校していきました。
運動会では、1年生は「クレヨンしんちゃん」の映画の主題歌でダンスをします。
この映画は私たち親子と、療育で一緒だったお友達親子と見に行った2回目の映画でした。つきそいの大人の鑑賞にもたえる深い内容の映画で、子供たちは子供たちで楽しんでいたし行ってよかったと思えた映画でした。
そして何より深いな、と思ったのがこの主題歌の歌詞でした。映画館ではそこまで歌詞の聞き取りはできていなかったものの、後でケンと家で動画を見ている時に感動してしまいました。
「笑顔の絆を胸に 光のほうへ進んでいく」
「世界は一つだけど パラレルにも感じられる」
このフレーズを聞くと、これまで関わってもらってきた色々な方、病院の先生、療育の先生、幼稚園の先生、療育でのお友達やそのママさんたちなどとの絆を胸に、これからも進んでいこう、という気持ちになります。
ケンがASDで生まれたことで、上の子の時にはなかった苦労もあるけど、ケンがいなかったら知らなかった世界、見えていなかった世界というものがあります。ケンが見せてくれた世界は、もちろん楽しいことばかりではなく、きれいごとではないことも多いけど、決して悪いことばかりではなかった。今まで割と順調な人生だと思って生きていた自分には、見えていなかったことがたくさんあることにも気づきました。
「可能性の数は無数にあるのだから」
「遠くを旅していても 同じ場所を目指してる」
「優しいひとに包まれ しあわせでねって願うよ だから」
「隣へ また隣へ 優しさの連鎖 贈りたいね」
「今日からの日々もずっと そんな風であるように」
結局、障害があろうとなかろうと、母として子の幸せを思う気持ちに変わりなどはなく、目指しているものの本質も同じだと思います。
ケンとのこれまでの日々、これからのこと、人からいただいてきた優しさ、この先の不安、などを思い浮かべながら聞いてしまい、涙が出そうになることも。
この曲でダンスをするなんて、不思議なご縁だな…
明日は笑顔でダンスをすることができますように。