ASD長男、小学校に 七転び八起きブログ

3歳で軽度ASDと診断されたものの、外では頑張れてしまう特性の為に就学相談では通常級判定が出された長男6歳。知覚過敏、睡眠障害はかなりあります。

「怖い」が極限に達した時 父親の緊急入院・手術編② 分離不安

 去年の4月、ケンが年長組に上がったその日に、父親が他県に出張中に緊急入院しました。原因は急性胆嚢炎。

 

 幼稚園の始業式が終わったケンを連れて、片道2時間の道を病院に行くことに。

 ケンは持病の為小さな頃から通院・入院を繰り返してきており、病院=採血、点滴、注射…というイメージが強く、病院自体が苦手です。

 今回は父親が病気、と言うことは理解はしていましたが、病院自体がケンにとってとても不快な場所のようです。

 

 そこでぐったりと寝込んでいる父親を見て、相部屋の他の人々の様子も見て、数分で病室を出たいと涙目で訴えてきました。

 とりあえず入院手続きなどをすませて、付き添い不要の病院でもあり、私たちは帰宅。

 そして次の日幼稚園に連れて行こうとすると、激しく嫌がります。

「ケンが幼稚園に行ってる間にママも入院したらどうするの!」と、怯えと言うよりも怒りの形相で訴えてきました。

 「大丈夫、ママは元気だし、今日は11時までだからすぐお迎えの時間になるから」と安心させようとしましたが、実際、父親の入院と言う予想外のことがあった以上、どうにも説得力に欠けたようです。幼稚園についてもバイバイができず、園舎の入り口で相当ぐずりました。すでに加配はついていなかったので、最後は担任の先生がなかば強引に手を引いて教室へ。この状態が数日続きました。

 もともと療育などでも分離不安症気味であるケンですが、ここにきて一気にその状態が悪化したようでした。

 当時、分離不安症について調べて見ていた時、

・就寝時
寝つきが悪い・両親と一緒でないと寝られない・悪夢を見る・暗闇を過剰に怖がる・電気をつけたまま眠りたがる

と言う一文があり、ケンはまさにこれでした。暗闇が怖いのかと思っていたけれど、これも分離不安症の一つの症状だということを知りました。

 

 そう言うケンだったので、父親の緊急入院もトラウマのようになり、不安が増していたようでした。

 

 幼稚園から帰ってくる時は笑顔でしたが、帰りの時間に担任の先生に「今日もちょっと泣いてたんです…」と言われるようになりました。先生がどうしたの?と聞くと、「…分らない」と答えることが多かったようです。

 

 また療育の個別の時間でも、先生が何を言ってもただ声も泣くすすり泣くばかり、何も指示には従えない、という状態になり、まだ新任だった先生の手に負えず、3歳からケンを見てくれていた先生を呼びに行く、という事態になったこともありました。ここでも、そのベテランの先生がどうしたのかを聞くと、「…分らない」と答えていました。

 

 家でも、ちょっとしたことで激昂したかと思えば声もなくすすり泣きをしている、と言うことが増えました。寝かしつけも絵本を読むだけでは眠られず、腕枕をすることを求めてきました。

 

 この間も父親の入院は続き、3週間後に手術を受けることとなりました。

続きます 

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