ASD長男、小学校に 七転び八起きブログ

3歳で軽度ASDと診断されたものの、外では頑張れてしまう特性の為に就学相談では通常級判定が出された長男6歳。知覚過敏、睡眠障害はかなりあります。

年長の時の運動会② 竹馬でもらった拍手

 雨天の為、今までの練習とは違う体育館という会場で、大勢のギャラリーに至近距離で囲まれてすっかり萎縮し、みんなの前で体操をする、という係の役割が果たせなかったケン。去年の運動会の再来かと気落ちしそうでしたが、今のはさすがに条件が厳しすぎた、と気を取り直します。

 

 その後、ダンス、障害物競走、リレーなどを問題なくこなしていきます。去年は立ち尽くしていたダンス、去年は途中でマットを抜かしてもらった障害物、去年は途中で止ってしまったかけっこ…ケンがやっていることはごく普通の、その場のお子さんのほとんどすべてが難なくこなしていることでしたが、去年のことがあるだけに、一つ一つが嬉しかったです。足は速いケンですが、リレーで立ち止まったりしたらどうしようという親の心配もよそにきちんとバトンを受け取って次につなげることができました。障害物競走の最後の板のぼりでも、一回で成功させ、拍手をもらっていました。なわとびをしながら走る出しものの、なんだかワンテンポ遅いような飛び方ながら、とにかく止ることはなくゴール。

 

そして最後の方にあった、竹馬。ケンは竹馬が大好きではあったものの、バランス感覚が悪いのか、やはり協調運動に弱いところがあるのか、なかなか乗りこなせずに来ました。ものすごく高い竹馬を乗りこなして、そのままレンガを超えたりジグザグ走をしたりといった芸を披露する子供たちもいる中で、ケンがこの日行ったのは一番低い竹馬で、ただスタートからゴールをまっすぐ目指すだけでした。 それでも、3・4歩進んでは落ち、乗りなおし、やはり3・4歩進んでは落ち、乗りなおし、時には先生に片方の竹だけ支えてもらい…と、同時にスタートした別の子供たちがとっくにゴールしても、まだ真ん中あたりでがんばっていました。真剣な顔で進んでは落ち、進んでは落ち、を繰り返し、最後にやっとゴールした時に、安堵の笑顔を見せました。

 

 不安が強く、失敗することを怖がるケン、みんなが見ている中でここまで差をつけられてのゴールは、去年のケンなら途中で泣いて立ち尽くしていたかと思います。でも最後まで生真面目に落ちては乗り、乗っては落ち、を繰り返し、とにかくゴールして、「できた!」という笑顔。そのとたん、体育館に大きな拍手が響き渡りました。あれだけ何度も落ちたのに最後までがんばった、ということでギャラリーの皆さんが大きな拍手をしてくださっていたのでした。

 

 その後もパラバルーンを使った組体操のような演技など、最後まで頑張ることができました。今年もメダルをもらい、嬉しそうなケン。帰りも相変わらずどしゃぶりでしたが、「ケン竹馬頑張ったよ!」と得意そうなケンと一緒に暖かい気持ちで帰宅しました。

 

  今年も運動会が近づいてきています。去年とは比べ物にならないくらい、大きなグランドで、幼稚園の人数の10倍以上の子供たちとその保護者がいる中でも初めての運動会です。不安と期待が入り混じった気持ちです。