感覚過敏の緩和?克服?
昨日の夜7時半に寝たケンは、途中トイレに起きたりしながらも朝の7時まで寝ていました。熱が出ることもなく、疲れがたまっていたという事かなと思います。私もおそらくは運動会以来の疲れがたまっているのか、イライラしてしまい反省。仕事が先細りである状態が常に頭にあってストレスになっている気もします。
朝、学校の準備をしているとケンが「もう学校にスプーン持っていかなくていい。お箸で全部食べられるから」と。
給食をお箸だけで食べるのは当たり前のことですが、私にとってはびっくりする発言でした。
ケンは味覚過敏やこだわりから、一つのスプーンもしくはフォークで複数のおかず、ごはんを食べることをいやがり、家でも複数の箸、スプーン、フォークを使って食べています。幼稚園のお弁当でもおかずの数にあわせて小さなスプーンやフォークを複数入れていました(お弁当として食べられるおかずは少なかったので、4本も5本も持っていくことはなく、2本か3本でしたが)
幼稚園ではみんなもうお箸を使っていましたが、ケンは一度お箸で食べようとしたおかずを落としてしまって以来、「幼稚園ではエジソン箸」とかたくなに決めてしまい、お箸としてそれを持って行っていました。
入学して給食が始まっても、ケンは半分は持参したお弁当を食べているので、お弁当のバッグに小さなスプーンとフォークを1本ずつ入れることにしました。学校でもお箸と、メニューによってはスプーンが出るので、それらすべてを使って食べているようでした。
エジソン箸は、他のお子さんが全員同じ箸を使っている中で自分だけエジソン箸というのが許容できないようで、初日だけで卒業しました。
それが先日、「ママ、今日はフォークはいらない。お箸あるから」と言い出し、ついに今日、スプーンもいらないと言い出したのでした。
「え、お箸だけで全部のおかず食べられるの?」と聞くと、
「食べられるよ」とこともなげに。
「家ではスプーンとかフォークとか全部変えながら食べてるけど、それももうやめる?」と聞いてみると、
「家では無理」と。
「でも少しずつ練習しよう。」と約束しました。
自閉症は治らないけれど、こだわりや感覚過敏は少しずつ緩和される場合がある、とよく聞きます。この場合は緩和なのか、あるいは「学校ではみんながお箸だけで食べている。自分もそうするべきだ」という別のルールができたことによる、「克服」なのか。幼稚園の時にはどうしても乗り越えられなかった壁だけに、緩和と克服の相互作用なのかな、とも思います。
ただ、本人がものすごく無理しての「こだわりの抑圧」ではないといいな、と言う不安もあります。そういう無理がたまって昨日のようなことになる気もするので…見極めが難しいです。